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位牌って何?

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位牌とは

位牌とは、故人の名前などを記して祀る木の板を指します。通常、表面には寺院から授かった故人の戒名、裏面に故人の生前の名前、命日、年齢などを彫刻します(書く場合もある)。

多くの場合、位牌は仏壇の中に安置します。仏壇は、各宗派が定めるそれぞれの本尊(仏さま)を祀る礼拝施設であるだけでなく、その家の祖先を祀るものでもあります。上段に本尊や諸仏を、二段目に位牌を安置します。

最近では死者供養も多様化しているため、オープンステージや棚の上や中に位牌を置いてお祀りをする方もいます。

位牌が日本に入ってきたのは鎌倉時代だと言われています。禅宗の広まりとともに武士の間では室町時代から作られるようになり、庶民に浸透したのは江戸時代に入ってからだそうです。

亡くなった方は位牌の中にいる。家族は位牌に向かって死者の供養を願います。位牌こそが死者の依代(よろしろ)であるために、仏具の中でもとても大切なものとされています。

位牌の起源は中国の儒教

仏教の発祥国といえばインドですが、インド仏教と日本仏教とでは、大きく異なります。これは、インド仏教がまず中国に伝わり、中国化された仏教が日本に伝わり、日本化されたからです。日本的な古代信仰やアニミズムと仏教が入り混じり、日本的に生成されて現代に至るわけです。

たとえば、、、

インド仏教は出家主義です。家庭生活を捨てて仏門に進むことをよしとします。

中国の儒教は仁義を重んじます。社会における上下関係を重視し、親や先祖を大切にします。

インド仏教では、死者は輪廻転生します。どこかへ生まれ変わるのです。

中国の儒教では、先祖祭祀を重要視します。先祖は子孫のそばにいます。

、、、という具合に、仏教と儒教だけでも死者との向き合い方はこうも違い、矛盾したそれぞれの教義が社会の中で受容されてきました。教義と現実的かつ社会的な規範との妥協点を見出しては、宗教はその社会で認められていきます。

先祖を祀る風習はインド地方にはなく、東アジア独特のものです。中国仏教は儒教と道教が融合する形で発展し、その中国化された仏教が日本に伝来すると、神道や民俗と融合し、日本化された仏教が浸透しています。

ですから、日本人にとって位牌とはきわめて仏教的な仏具ですが、仏教発祥国のインドでは用いられていなかったという現実。位牌の発祥は中国なのです。

儒教の根本的な考えに魂魄(こんぱく)二元論というものがあります(もともとは道教の霊に対する概念)。

精神を支える魂(こん)と、肉体を支える魄(はく)、これらが集まることで「生」が形成され、散じると「死」に至る、と考えられてきました。魂は天に昇り、魄は地に帰ります。

ちなみに儒教が先祖祀りの時に用いた「木主」や「神主」と呼ばれるものが位牌の原型だと言われています。

位牌の頭が丸い理由

知ってました? 位牌の頭って丸く彎曲しているのですが、なぜでしょう。

それは、人間の頭(頭蓋骨)が丸いからです。

古代の中国人は先祖に甦ってもらうために、シャレコウベ(頭蓋骨)を自宅の祭壇に祀ったといわれています。この風習は上に記した魂魄二元論的な考えから来ています。

遺骨を祀って懇ろに供養することで、大気を巡る故人の霊魂がいつか遺骨を通過すると考えられました(このあたり、日本のお盆の考え方にも似ています)。

先祖祀りとしてシャレコウベ(頭蓋骨)を祀っていたものが、時代を経て位牌にとって代わっていきました。

魂魄における、「魄」である白骨を祀ると、死者の「魂」がそこに戻って来る。中国の人たちがご先祖様と一緒に生活している様が伺いしれます。

ちなみに、沖縄や奄美地方で有名な習俗である「洗骨」も、中国大陸の影響を受けています。洗骨自体は韓国や中国大陸から東南アジアやミクロネシア、南北アメリカの原住民など、環太平洋地域に広く分布した習俗でした。古代の人たちは死者の白骨、つまり魂魄の「魄」をとても大切にしていたのです。

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